イタリア語の「gli」と「a lui」の違い
どちらも「彼に」を表せます。gli は動詞の前に置くふつうの形、a lui は動詞の後ろに置く強勢形で、「ほかの人でなく彼に」と対比・強調する時に使います。
使い分けの表
| gli / le | a lui / a lei | |
|---|---|---|
| 意味 | 〜に(間接目的語の代名詞) | 前置詞の後の代名詞(強勢形) |
| 位置 | 活用した動詞の前 | 動詞の後ろ |
| ふつうの文 | こちらがふつう(gli telefono) | 強めたい時だけ(telefono a lui) |
| 強調・対比 | 弱く、強調には向かない | できる(a lui, non a lei) |
| 女性 | le | a lei |
例文で比べる
○ = 自然 △ = 通じるが、その場面・文体には合わない × = 不自然・誤り
○
Marco è in ritardo: gli telefono subito.
マルコが遅れているので、すぐ彼に電話します。
△
Marco è in ritardo: telefono subito a lui.
マルコが遅れているので、すぐ彼に電話します。
強める理由がない文では、a lui は不自然に目立ちます。ふつうは gli です。
×
Gli penso spesso, anche se è lontano.
遠くにいても、彼のことをよく考えます。
○
Penso spesso a lui, anche se è lontano.
遠くにいても、彼のことをよく考えます。
pensare a で人を受ける時は、gli でなく a lui を使います。
覚え方・注意点
- ふつうは gli(彼に)・le(彼女に)を動詞の前に置きます。a lui・a lei は「彼に」と強める時の形です。
- 「彼女ではなく彼に」と対比する時は a lui を使います(Ho scritto a lui, non a lei.)。
- pensare a で人を受ける時は、gli でなく a lui・a lei を使います(Penso a lui.)。
確認問題
( )に入れるのに、より自然なのはどちらでしょう。
問1
Non conosco bene Marco, ma ( ) telefono spesso.
- a lui
- gli
答えと解説
正解:2. gli
強める理由のないふつうの文なので、動詞の前の gli で言います。
問2
Mia nonna vive lontano, ma penso ogni giorno ( ).
- le
- a lei
答えと解説
正解:2. a lei
pensare a で人を受けるので、動詞の後ろの a lei を使います。le は使えません。
問3
Paola non risponde: ( ) scrivo un messaggio.
- a lei
- le
答えと解説
正解:2. le
強調する理由がないふつうの文なので、動詞の前の le です。
それぞれの文法の詳しい説明
- 「gli / le」の意味と使い方 〜に(間接目的語の代名詞)
- 「me / te / lui / lei / noi / voi / loro」の意味と使い方 前置詞の後の代名詞(強勢形)